スマートフォンやPCのブラウザで動くリアルタイム音響計測ツール。アプリのインストールは不要で、URLを開いてマイクを許可すれば、その場で周囲の音の大きさや周波数を測れる。配信・動画制作のラウドネス確認から、部屋の騒音チェック、楽器練習の音量把握まで、ちょっと測りたいときにすぐ使える。
主な機能
- SIMPLE / EXPERTモード: SIMPLEモードは波形・騒音レベル・dBFSだけを大きく表示し、初めてでも迷わない。EXPERTモードではすべての計測機能を表示する。
- 騒音レベルインジケーター: グラデーションバーと針で現在のレベルを示し、深夜の静けさから聴力障害の危険があるレベルまで9段階の生活騒音の目安を表示する。
- LUFS計測: ITU-R BS.1770-4 / EBU R128準拠のMomentary・Short-term・Integratedラウドネスを計測。
- 騒音レベル計測: dBFSに加え、人の聴感に近いA特性(dBA)とC特性(dBC)に対応。
- FFTスペクトラムアナライザー: 20Hz〜20kHzを対数スケールでリアルタイム表示。
- 波形とアナログVUメーター: ブラウン管風のオシロスコープと、バネの物理演算で動く針式メーター。
- dBSPLキャリブレーション: 手持ちの騒音計と比べてオフセットを補正し、より実際に近い音圧レベルを表示できる。
- 計測履歴と録音: 1秒ごとの計測値を端末内に保存し、5分・30分・全期間のグラフで振り返れる。録音して音声ファイルとして保存することも可能。
- PWA対応: ホーム画面に追加すればアプリのように起動でき、計測中は画面がスリープしない。
使い方
- ページを開いて「START」を押し、マイクの使用を許可する。
- SIMPLEモードで音の大きさを確認する。詳しく見たいときはEXPERTに切り替える。
- 騒音計を持っている場合は「CAL」で基準値を入力し、「dBSPL ON」で補正済みの値を表示する。
iPhoneでより正確に測るには、コントロールセンターでマイクモードを「ワイドスペクトラム」にするのがおすすめ。
技術構成
Vite + Vanilla JS(ES Modules)で構築し、GitHub Pagesで配信している。マイク入力は自動ゲイン調整・エコー除去・ノイズ抑制をすべてオフにして取得し、波形とFFTはAnalyserNode、LUFSや周波数重み付けはAudioWorkletで処理する。描画はすべてCanvas 2D。キャリブレーション値はlocalStorage、計測履歴はIndexedDBに保存し、音声データを外部に送信することはない。
工夫した点
ブラウザのマイク入力は、通話向けの自動補正がかかっていると正しく測れない。そこで補正をすべて無効にし、K特性フィルタやA/C特性フィルタをAudioWorklet上で自前実装した。DSPの計算は100件以上の自動テストで検証し、無音からの立ち上がりや長時間計測でのメモリリークまで確認している。スマホで片手操作しやすいように、ボタンのタッチ領域は44px以上を確保し、ノッチや画面回転にも対応した。
よくある質問
本物の騒音計の代わりになりますか?
スマートフォンやPCのマイクは機種ごとに特性が違うため、校正された騒音計と同じ精度にはならない。手持ちの騒音計でキャリブレーションすると実際の値に近づけられるが、基本的には目安として使ってほしい。
LUFSとは何ですか?
人の聴こえ方に合わせて音の大きさを表す単位で、放送や音楽配信の音量基準に使われている。動画や配信の音声がほかのコンテンツと比べて大きすぎないか、小さすぎないかを確認するのに役立つ。
dBAとdBCの違いは?
dBA(A特性)は人の耳が聞き取りにくい低音を弱めて計算した値で、一般的な騒音の目安に使われる。dBC(C特性)は低音をあまり削らない値で、重低音や楽器の音量を見るのに向いている。